病院訪問‐東松山医師会病院

東松山医師会病院に行ってきました!

 平成29年1月31日(火)松山眞記子先生と東松山医師会病院へ行ってきました。

東松山医師会病院外観

 東松山医師会病院は東武東上線東松山駅から徒歩6分ほどの住宅地にあります。
 病床数は204床、地域の医師と病院の医師が協力しあう、地域密着の開放型病院です。川越比企地区の地域医療支援病院に認定されています。

院長の松本万夫先生にお話を伺いました

松山先生

松本万夫先生

 今、女性医師の比率がどんどん上がってきていますので、女性医師が働きやすい環境にしていかなければなりません。そのためにはどうしたらいいのか、どのようにしたら現場に戻ってもらえるのか、私たちはそれを手探りしているところです。
 それが分かれば、経営者側、病院長に提示していきたいと思いますので、いろいろと状況を聞かせていただこうと県内の病院を訪問しています。

病院について

 当院は、検査センターなどがなかった時代に、地域の開業医が出資して作りました。患者さんが検査や入院などの高度医療が必要な場合、かかりつけ医の紹介により、病院の医師とかかりつけ医が協力して治療にあたり、退院後は再びかかりつけ医が患者さんをフォローすることにより、一貫した治療が受けられます。地域の53名(平成28年4月1日現在)の開業医により運営されています。

女性医師の状況について

 当院の常勤医師数は現在13名、常勤の女性医師は、今はいませんが、以前常勤医でその後、結婚、妊娠、出産をなさって産休、育休を取得された方もいました。多い時には3、4名の常勤女性医師がいたこともあります。
 現在、週に1日お願いしている非常勤の女性医師の一人が、以前は常勤でした。今は、お子さんが幼稚園に通っているため、仕事は午前中だけという形で勤務していただいており、セーブした働き方ではありますが、子育てが落ち着いたら是非、常勤に戻ってきてくださいねと話しています。
 そのように子育て中でまだお子さんが小さい先生が非常勤医師でも、お子さんが熱を出したなどの理由で、急に仕事に来られないような時には、他の常勤医がカバーをします。そういったことはお互い様なので、職場全体で理解されており、安心感があると思います。
 女性医師が産休、育休などを取る時、医局からの派遣であれば、代わりの医師が派遣されて来ますが、医局に所属していない場合、そういう保証がないので、病院としてバックアップする体制がありますから安心して来てくださいと言えることが大事だと思います。

院内保育所について

 病棟の中に広い遊戯室のある保育所があります。運営が病院の直営なので、保育士も病院の職員です。平成元年から運営しており、もう28年になります。ここに勤めている師長さんたちのお子さんが小さい時に利用していて、その子達がもう成人になりました。 できれば、病院の建物とは別に作りたいのですが、土地の確保や財政的なこともあり、なかなか難しいです。非常勤の女性医師が勤務の日に、1歳数ヶ月の下のお子さんを仕事の間預けています。
 東松山市でも待機児童の問題はあり、働きたいと思う女性が子どもを預けたいと思っても、受け皿がないという状態が続いています。当院の院内保育所を利用している職員の職種はいろいろで、希望があれば看護師だけでなく全員受け入れたいところですが難しく、その代わりに院外の保育所などを利用している職員に対しては補助をするようにしています。

お二人の女性医師にお話を伺いました

奥山あゆみ医師

奥山あゆみ先生

 卒後12年目、川越にある埼玉医科大学総合医療センターの常勤医で、週に1日こちらに来ています。専門は膠原病内科、独身です。

日常の勤務で、男女差を感じることはありませんか

 特に感じてはいないです。膠原病内科という科の特性もあるかもしれません。女性の患者さんが多い科なので、女性医師を希望されることも多く、医師としての勤務に男女差を感じないのかもしれないです。独身ということもあるかと思います。
 子どもさんのいる女性医師は、子どもが熱を出したときに、迎えに行くために早退したり、休んだりしなければいけないことがありますが、子どものいない医師や男性医師が、そういう時にどのくらいカバーできる環境か、休む側から見たらとても気になるのだろうなと思います。カバーする側からしたら、お互い様だから当然だよねと思うのですが、休む側の気持ちはどうなのだろうと思ったりします。
 休むことがあまり頻繁だと、どこかお子さんの具合が悪いのではないかと心配になるけれども、そうではなく休む回数もそれほどでなければ、協力するのは自然なことで総合医療センターでも、こちらの病院でも職場全体の雰囲気として理解されていると思います。
 男性医師でも、次の日に子どもを保育園につれていくので、この曜日には当直を入れないでほしいといった要望をされることもあります。子育て世代の男性医師が保育園の送り迎えなど、子育てに参加して多少シフトを考えてほしいと言ったりするのは、これからの時代、当たり前になっていくのだろうなと思います。

医学生を対象とした調査で、将来専業主婦になりたいと回答する人が少なからずいるというのですが、それを聞いてどう思いますか

 女性医師の比率が多い診療科、少ない診療科によっても考え方に開きはあるかもしれないし、親が共働きだったかどうかということもあると思います。自分が子どもの頃に学校から帰ると親がいて、学校のことや友達のことなど悩みを相談することができる環境で育った人は、それがいいと思うかもしれないし、例えば鍵っ子で育った人が、自分も鍵っ子だったから大丈夫と思うか、自分がさみしかったから、子どもにそういう思いをさせたくないと思うか、人それぞれではないでしょうか。
 今、私はフルタイムで働いていますが、もし結婚して子どもができたら、相手次第だとは思いますが、やはり少し仕事をセーブせざるを得ないのかなと思います。自分が結婚して子どもができたとして、子どもが小さい時は、風邪をひきやすかったりしますし、一緒にいた方がいいのではないかと個人的には思います。旦那さんに相談して、いかに臨床の感覚を鈍らせずに継続できるか、週1日くらいで外来を続けるなど考えると思います。
 専業主婦を望む女性医学生や女性医師がいるというのは、旦那さんの職業にもよると他の人を見ていて思います。どうして自分が医師になりたかったのかという根本のところに戻れればいいのでしょうが、奥さんが働かなくてもいいくらいの収入のある人と結婚してしまうと、頑張って働く意欲があまりわかないという人がいるのかもしれないですね。
 私自身は、自分は医師になろうと思ったんだ、これまで頑張ってきたんだ、だからこの努力を無にしたくないというふうに考えて、なにかしら仕事を続けると思います。

廣川詠子医師

廣川詠子先生

 卒後10年目で、埼玉医科大学国際医療センターの乳腺外科に所属しており、東松山医師会病院には2013年から勤めています。元々は、形成外科の専門医です。
 結婚して2年になり、昨年10月に子どもが生まれました。夫の職業はシステムエンジニアで仕事が忙しく、1年の3分の1くらいは出張していたり、帰りも遅かったりするので、平日の子育てはあまり頼れません。ただ土日は休みなので、しっかり子どもを見てくれます。夫に子どもを預けて勉強会にいったりしています。
 今は、週2日非常勤で働いており、仕事の日に自分の実家に寄って子どもを預けてきます。4月からの認可保育所を申し込んでいて、その結果を待っていまして、そこがだめだったら院内保育所にお願いしようかと考えています。
 自宅があるのはさいたま市なのですが、やはり保育園探しはとても厳しい状況で入園できるかどうか、可能性は6割くらいではないかと言われています。当然のことですが、書類もしっかり書いて教授にも嘆願書を書いてもらうなど、できる限りのことをしています。

保育園に預けるために“保育に欠ける”というポイントがどれだけあるかで、合格の優先順位が違うと聞きますが、いかがですか

 そのために認可外に預けようと思っても、認可外にすら入れない状況です。私は、8月に生んで10月から探し始めたのですが、とても遅い方でした。先着順で定員が埋まっていくところも多く、10月申し込みではもう遅くて、保育園探しは妊娠したら動き出さなければいけないと聞きました。

先生にとって、ここがこうなるといいなと思う、行政などに希望したいことはありますか

 年度の途中のどの時期からでも自由に保育園に預けられるといいと思います。子どもが生まれる時期は人それぞれバラバラなのに、0歳児じゃないとだめとか、別のところでは1歳からじゃないと入れないなど施設によっていろいろと言われました。
 所属している埼玉医科大学国際医療センターにも院内保育所はありますが、自宅から車で90分かかり、自分が運転をしている間、子どもがずっと泣いていて、毎日そんな様子では、ちょっと預けるのは無理だなと思いました。また、勤務地に近いという利点はありますが自宅からは離れてしまうので、例えば熱が出たときなどに私しか迎えに行けません。自宅の近くであれば、主人や母親に迎えに行ってもらえます。母は看護師なのですが、フルタイムの勤務からパート勤務に変わってもらい、子育てに協力してもらっています。

まわりで、仕事から離れている女性医師はいますか

 診療科にもよるとは思いますが、子育てがあるからとか、ご主人が開業しているとその手伝いをするなど、臨床を離れているという話を聞くことはあります。でも、せっかく医師になったのだから、それは生かさないともったいないと思いますし、私自身はずっと続けていきたいと思っています。

院内保育所を見学させていただきました

 「保育室近くのルーフバルコニーに人工芝を張って、子どもたちが遊べるスペースにしていただきました。夏は、そこにビニールプールをおいて水遊びができます。」
 利用者の定員は35名、職員の勤務シフトに合わせてお預かりしますので、1日平均15名くらいをお預かりしています。24時間保育も、当直に合わせて行っていますが、子どもが小さい職員はできれば夜勤を避けたいという希望もありますので、開くのは月に数回です。

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