病院訪問‐埼玉石心会病院
埼玉石心会病院に行ってきました!
***埼玉石心会病院は平成29年11月1日より狭山市駅西口新築移転しました***
平成26年11月27日(木)埼玉石心会病院に寺師良樹先生と行ってきました。
埼玉石心会病院は、西武新宿線狭山市駅と西武池袋線入間市駅間のバスが利用できます。
床数は349床、地域医療支援病院、臨床研修病院、埼玉県がん診療指定病院となっており、県西部の地域医療を担う中核病院です。
事務副部長 田村さんにお話を伺いました。
女性医師の状況について
当院は、病院とクリニック、初期臨床研修医まで入れて、常勤医師が96名、そのうち20名が女性医師です。現在そのうちの2名が産休、育休中です。これまでにも、毎年というほどではありませんが、産休、育休を取得して復帰してこられた女性医師が何人かいます。皆さん、復帰してきますので、出産を機に辞めたという方はいらっしゃいません。比較的お子さんが1歳になるまで、丸々育休を取られる方が多いです。
男性の医師でも、育児のために短時間勤務職員制度を使われた方がいますし、双子のお子さんが生まれた男性医師が少しの間、育休を取ったこともありました。
職場として看護師も事務職もメディカル職員も、産休、育休を取って復帰してくるというのはごく普通のことです。そのひとつとして女性医師がいるわけですから、医師だから休めないということはありません。
産休、育休の間の医師の補充について
現在、産休、育休を取っている女性医師のいる消化器内科については、他の医師でやりくりをしています。
耳鼻科は医局派遣でしたので、病院は休診にして、クリニックの外来は診療しています。女性医師は、産休、育休を充分に取れないとよく言われているようですが、当院ではお子さんが1歳になるくらいまで育休を取られる方が多いです。
院内保育所について
院内保育室はクリニック近くのビルの2階にあるのですが、病院の直営で、ビルを建てる段階から保育士が関わって部屋の配置などを考え、専用のフロアーを作りました。真ん中に広い遊戯室があり、周りにお昼寝などに使える4畳程度から8畳程度の個室が複数配置されています。
お預かりしているのは、基本的に生後16週のお子さんから2歳児までです。現在登録しているのは、65名くらいです。24時間保育も365日行っています。病児保育は行っていません。土日、祝日には、卒園したお子さんも預かっています。
院内保育室は、昭和62年の病院開設時からあります。始めは病院内の1室を託児所的に使い、病院の規模が大きくなるにつれ職員も増えますので、離れたところのマンションを借り、そこからさらに他のところに移り、現在のところになりました。院内保育所は、もともとどちらの病院でもそうだと思うのですが、看護師の離職防止、福利厚生でした。看護師以外の職員で初めて利用した第一号が平成2年、事務職の私です。今では、どの職種でも利用可能です。
乳腺内分泌外科部長の児玉ひとみ先生にお話を伺いました
中学生になった子どもが一人おり、受験が終わって一段落しました。
出身は、東京女子医科大学です。卒業後、外科医をめざしていましたので、最初の頃に手術をたくさん経験させてもらえるところに行きたいと思い、大学病院に入局しませんでした。平成10年卒業なのですが、当時はまだ臨床研修制度が始まる前で、研修システムのあった都立駒込病院で研修をしました。始めは、消化器外科を主にやっておりましたが、乳腺内分泌外科に興味を持つようになり、3年目に母校の東京女子医科大学に戻りました。
出産後に、できるだけブランクを作りたくなかったので、預け先を探すために産休中から区役所に足しげく通っていました。産後2ヶ月で院内保育所に預け、4ヶ月目に認可保育園の9月枠の空きに入ることができました。いずれも病院から近く、授乳に通いながら外科の通常勤務をやっていました。産前産後のブランクが短かったので、専門医は最短で取得することができました。
実は、子どもが小学校に入るときに預け先がなくなるというのが、働く母親達の大きな問題のひとつで、東京女子医大がある新宿区でも学童保育所が保育所よりも早い時間に終わってしまうので、私も困っていました。そこで、院内に学童保育所を作ってほしいと署名活動をして、大学に提出しましたところ、どういうものが欲しいのか、何が必要なのか、具体的に提案しなさいと言われました。そこで、実現可能な形はどういったものか、子育て中の女性医師、看護師にヒアリングをして、女子医大でやるにはどうすればいいのか、話し合いながら企画書を作り提出したところ、1年半くらいの間に院内に学童保育所ができることになりました。
女子医大の学童保育の特徴として、基本的には近くに住んでいる人が利用することが多くなりましたが、子どもは学校が終わると自分で学童保育所に行きます。そして仕事が終わった親が迎えに行って一緒に帰る、という仕組みです。そこでは、習い事もでき、子どもが学童保育所に到着したら親にメールが届いたり、と画期的なシステムになっていました。現在はファミリーシステムが立ち上がっています。
今、当院に女性医師が20名、常勤医師の2割います。女性医師、皆に頑張ってほしいなと思っています。今は、外科系も女性医師が増えています。当院でも整形外科にお子さんが3人いる女性医師がいますし、心臓外科と消化器外科にも女性医師がいます。麻酔科にも3人。よりいっそう女性医師支援が必要になってきますね。
乳腺内分泌外科診療科立ち上げの際には多くの方に協力してもらいましたし、外科のメンバーにも助けていただきました。現在は外科の若い先生とふたり体制で、後期レジデントを募集しています。
当院は臨床研修病院になっており、私は、乳腺専門医と内分泌甲状腺専門医であり、乳がん学会、内分泌甲状腺外科学会の認定施設にもなっていますので、ここで経験した症例で専門医が取得できます。是非、専門医をめざす子育て中の女性医師に来てほしいなと思っています。外科後期レジデントも女性が多く、私がこの病院に来てから5年間で、4人女性医師が外科専門医を取得しました。
当院は乳癌健診を非常に多く行っています。健診業務であれば当直、急患がありませんから、お子さんが小さい時などに生活スタイルに合わせた勤務時間の調整が可能です。希望があれば、病棟をみてもらうなど働き方をフレキシブルに考えてもらえたら良いと思います。
子育て世代の女性医師は、当直を免除して頂いています。その分を日曜に出勤しているという医師もいます。
私はずっと上司や後輩に恵まれていました。
こどもが小さい頃は、上司が代わりに当直をしてくれたこともあります。申し訳なくて、いたたまれなくて、自分が仕事をできるのは、多くの人に助けていただいているからなのだと、だからこそ辞めちゃいけないと思いました。
当院に来てからも、始めはカンファレンスが遅い時間にあって参加しづらかったのですが、上司の配慮で早い時間にやってもらえるようになり、更に私の担当患者さんを先にプレゼンさせて頂くなど、とても感謝しています。
女性医師支援に関して、これまでこうした自分の体験に基づいて様々な活動してきました。いろいろな学会で、女性医師支援のセッションに参加しています。支援する側とされる側が気持ちよく仕事をするにはどうすればよいのか、様々な議論が行われています。仕事を続けたいという気持ちを周囲にわかってもらうには100%でなくても自分にできる仕事を精一杯やる姿勢をみせることが大切です。
家庭によって必要な支援は様々なので、どんな仕事ならできて何が出来ないのか、はっきり伝えることも必要です。患者さんのために働きたいんだという気持ちが伝われば、システム等なくても自然に支援が集まってくると思います。
そして助けてくれた人達の感謝を忘れずにいたいですね。
病院側に多様な個々の事情に柔軟に対応できる体制が必要です。
何に困っているのか要望を聞き、業務の調整をしたり、他の医師とのコミュニケーションをはかれるような立場の人がいるといいと思います。

